躁うつリズムのサラリーマン

うつ病・双極性障害Ⅱ型により、同じ職場で3度の休職をしているぼくのリアルな体験記。『病気は個性』と思える日がやってくる。

起きられないから脱出したきっかけ

心の不調で起こる事象の一つに、「朝中々起きられない」があります。きっも誰もが経験していると思うし、今もそれに悩まされているって人もいるのではないでしょうか?

ぼくは、この起きられないことにかなり悩まされました。なるべく規則正しい生活を送った方が回復が早い。太陽の光を浴びてセロトニンを吸収した方がいい。主治医はそう言うし、その類の話はネットにゴロゴロ転がっている。頭ではわかってる。でもできない。できないとどうなるか。当然のように自分を責める。「こんなことすらできないのか」「昨日寝る時にあれ程決めたのに」「情けない」

 

そんな日々を過ごしている時に、大工仕事をやっている友達から短期で仕事を手伝って欲しいと頼まれました。大工の経験なんて無いし、朝起きられないで苦しんでいた当時のぼくには中々重たいオファーだったなぁ。でもその時は断って嫌われるのが恐くて引き受けました。大工仕事の朝は早い。友達が7:00には迎えに来るから、遅くとも6:30には起きていないといけない。できるのか?途中で辛くならないのか?

 

結果は辛くならなかった。それどころか充実した3週間を過ごすことができました。大工仕事が新鮮だったのもありますが、一番は「起きて」「動いた」からなんだと思います。迷惑をかけるわけにいかないから、起きることに全力を注ぐ。未経験だという理由でボーッとしてるわけにいかないから、頼まれた仕事(雑務中心ですが)に没頭する。この繰り返しが結果的に自分を承認する力を養ってくれていたように思います。自分で発見した方法じゃないけど、全てを自分の力で解決する必要もない。そんなことに気づけた経験だったように思います。

 

自分の力「だけで」何とかしなければならないという思い込みはかえって自分を苦しめる。他人の何かに乗っかって解決する方法でも、決して悪いことじゃない。むしろ近道なのかもしれません。